天の川を見たことがありますか? 都会の真ん中では決して見ることのできない「天の川」ですが、ここ青ヶ島では良く晴れた月明かりのない晩(←重要!)にくっきりと見ることができます。とくに夏は1年でもっとも見やすい季節。その理由は、夏の代表星座である「いて座・さそり座」方向に全天でいちばん太く明るい天の川があるからです。天の川の正体は銀河系の無数の星々ですが、地球から見るとちょうど「いて座」の方向が銀河系の中心部(膨らんでいるところ)なのです。見やすい時間帯は、夏は宵の口〜夜半過ぎまでたっぷり楽しめますが、春は夜明け前、秋は宵の口の短い時間です。天の川は写真だと輝かしくカラフルに写りますが、肉眼では淡く白い雲のような光芒が川のように見えます。また"夜空にミルクをこぼしたように見える"ことから英語では「Milky Way」と言います。壮大な宇宙に思いを馳せながら、空高くから水平線へと流れ落ちる見事な夏の天の川を尾山展望公園で楽しんでください。
「いて座・さそり座の天の川」 夏の代表星座「いて座・さそり座」付近は"銀河系の中心方向"にあたり全天でもっとも太く・明るい天の川が見えます。視界が開けている尾山展望公園ならではの絶景です。(撮影データ:16mm魚眼レンズ 絞りF2.8 露出41秒 ISO感度3200 小型赤道儀で自動追尾)
視界がほぼ360度の尾山展望公園は、星座を探すのにもってこいの場所です。夏の天の川に沿って夏の星座や"夏の大三角"を探してみましょう。大きな"S字"の星の配列でおなじみの「さそり座」は、毒針を持つしっぽの部分が意外と南天低くにあり、南の地方へ行けば行くほど見やすくなります。九州は宮崎県の日向市・延岡市とほぼ同じ緯度に位置する青ヶ島からは冬のカノープス同様、有利になるのです。
魚眼レンズで夏の天の川の全景を捉えました。天の川の色合いが微妙に違うのは、いて座付近の銀河系の中心付近は年老いた赤っぽい星が多く、棒渦巻き銀河の腕に相当する外側の部分(夏の大三角付近)は若い青っぽい星がたくさんあるためです。肉眼では白っぽい淡い雲のように見えます。
(撮影データ:16mm魚眼レンズ 絞りF4 露出63秒 ISO感度1600 小型赤道儀で自動追尾) S字形の星の並びでおなじみの夏の代表星座「さそり座」は、サソリの心臓に位置する赤い1等星アンタレスが目印。天の川がいちばん太く明るく見える位置に「いて座」があります。いて座の中の北斗七星のような配列は「南斗六星」と呼ばれています。いて座付近を双眼鏡で眺めると、無数の星々や星雲や星団がいくつも見つかり楽しめます。
冬に「冬の大三角」があれば夏には「夏の大三角」があります。七夕の星として有名な「こと座」のベガ=織姫と「わし座」のアルタイル=彦星、それと「はくちょう座」のおしりの星デネブ、この3つの1等星で夏の夜空に大きな三角形が作れます。ちょうどそこには天の川が流れていて、織姫と彦星は川を挟んで両岸に、白鳥は川に沿って飛んでいます。
(撮影データ:16mm魚眼レンズ 絞りF4 露出63秒 ISO感度1600 小型赤道儀で自動追尾) S字形の星の並びでおなじみの夏の代表星座「さそり座」は、サソリの心臓に位置する赤い1等星アンタレスが目印。天の川がいちばん太く明るく見える位置に「いて座」があります。いて座の中の北斗七星のような配列は「南斗六星」と呼ばれています。いて座付近を双眼鏡で眺めると、無数の星々や星雲や星団がいくつも見つかり楽しめます。
冬に「冬の大三角」があれば夏には「夏の大三角」があります。七夕の星として有名な「こと座」のベガ=織姫と「わし座」のアルタイル=彦星、それと「はくちょう座」のおしりの星デネブ、この3つの1等星で夏の夜空に大きな三角形が作れます。ちょうどそこには天の川が流れていて、織姫と彦星は川を挟んで両岸に、白鳥は川に沿って飛んでいます。